2000GT【Toyota 2000GT】面と線

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うちの近くに古い国産車を専門に扱うお店がある。

スバル360、ヨタ8、箱スカやS30。

そんな展示してある車両をメンテナンスのため時々引っ張り出して近所を走らせていることがある。



うららかなその日出合ったのは・・・・・・・2000GT

フェラーリに似てるとかジャガーEタイプのぱくりだとか言うやからもおりますが、

当時スポーツカーはロングノーズ・ショートデッキ全盛、カタチとして似てしまうのは必然。

しかし全体のカタチが似ていても、

ジャガーやフェラーリに感じられる動物的な躍動感はあまり感じない。

輪郭線は使わず陰影のコントラストで立体的に表現した西洋画と対照的に、

あくまで線の美しさを心情とした日本画のような優しいカタチ。

フェラーリが動とすれば静のデザイン。


秋の似合うクルマ。











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洗車スポンジ

屋外広告関係のデザイン等をなりわいにしている関係上机の上で仕事は終わらず、

取り付け監督 俗に言う“現場”がある。

机に向かって一人で仕事をしていると独り言が多くなる・・・気がつくと一人で受け応えまでしている【危ない危ない】

現場は気晴らしにはちょうどいい♪


その日も朝からいささか遠方の現場である。

現場といっても私は高いところが大の苦手なので下から偉そうに指示を出すだけである。

お天気も良く【外仕事なので天気次第で天国から地獄】順調に仕事は進んだ。

きりがついたので遅めの休憩を取ることになった。

プレートを取り付けてみたらどうもステンレスビスでは雰囲気が出ないので急遽真鍮製に変更しかし手持ちが無い。

そこで休憩の合間に“真鍮のビス”を探しに行くことに。

近くにホームセンターらしきものが見当たらないので土地勘のある職人さんに聞いたら・・・

「確か駅前あたりに古い金物屋があったような・・・」

いささか頼りない情報を頼りに駅前に出発。

金物屋さんは案外簡単に見つかった・・・というかコンビニ以外店らしい店が無い。

金物屋さんの前は道が狭くなっているので少し手前で車を止めて店に向かった。

間口2間ほど年季の入ったサッシ手を掛けて矢印の方向に力を入れても一向に動かない。

留守か?

サッシとの格闘をあきらめたころ奥から今どき珍しいオーバーオールを穿いた店の人が現れた・・・

こちらに一瞥をくれ矢印と反対方向にサッシを引いて顔を突き出しこう切り出した・・・

「何やった?」

歓迎ムード満点の対応に面食らいながら。

「真鍮のビスが欲しいのですが」と聞いた。

「サイズは?」

「5X30か40があれば助かるのですが」

「在庫を見てくるまあ入れ」

年の頃80前後のフレンドリーな先輩である。

おやじさんが奥でビスを探している間お店を散策・・・・

やっとこ・ブリキ鋏・ボルト・ナットいろいろな物が箱のまま床から天井まで積み上げられている。

日が傾きだしたダンボールの通路はモノクロームの世界。

「ん?」

そこへ天上から光が・・・・・・

手に取ってみるとほこりを被った黄色い【洗車スポンジ】だった。

そこへビスを持ったおやじさんがやってきて・・・

「そのスポンジは随分前のやで向こうにある新しいのにしとけ」と言った・・・

スポンジの入っている袋に車のイラストが描いてある。

まあ洗車用なので車のイラストは珍しくも無いが・・・・

クルマがスチュードベーカー・チャンピオンなのである。

スポンジは必要なかったけど欲しくなった 欲しい♪

「それは古いでやめとけ」

「いやスポンジやなくて絵がいいから」

「絵?ああスチュードベーカーか」

「知ってるんですか?」

おやじさんは胸のポケットから吸いかけのピースを出して見せながら・・・

「ピースもそうやったやろレイモンド・ローウェイやったか“石鹸から機関車まで”」

「口紅から機関車までです(笑い)」

「そうか石鹸やとおもとった(笑い)・・・・・・・」


おやじさんは若い頃神戸に住んでいて相当“やんちゃ”していたらしい。

アメ車を転がし暴力事件で警察にも何度かお世話になったらしい。

しかし若い頃の無茶がたたり身体を壊してしまい実家に帰り家業の金物屋を継いだんだそうな。


「その後のタイプやけど近所の外人さんが青磁メタリックで屋根がクリームのスチュードベーカー乗っててな

日曜になると金髪の奥さんを乗せてミサへ行きよった それは綺麗なクルマやったわ♪」


おやじさんの武勇伝を聞いていたらすっかり遅くなってしまった代金を払い店を出た。

もう外は薄暗くなっていた車に向かいながら店を振り返るとおやじさんが店の前でけむたそうにピースを吸っていた。

明るいときは気がつかなかったが入口の丁度おやじさんの頭の上あたりに白ペンキでガラスに直接こう書いてあった・・・


【ビス一本からユンボまで】


「おやじさん♪」


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ラダニーヴァ【Lada Niva】師匠家にぶどうを届ける・・・・

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いつもこの時期になると(9月の話)Sからぶどうをもらう。

なんでも親戚が福島でぶどう園をされているとか・・・「いいなぁ♪」

捥ぎたて【ここ大事!】の巨峰やよーわからん種類の(名前は分からないけど美味しい!】ぶどうが届く。

「いいなぁ♪」

で、よく家に持ってきてくれる。

「ラッキー♪」

持つべきものはぶどう園をやってる親戚がある友達である。

「あとリンゴ園やナシ園そうだ蛎の養殖をやってるとか、冬はミカンもいいなぁ♪」

【果物じゃなくそのうち閻魔大王から招待状が届く死んだら強欲で地獄行き間違いなしである】


今日はいつもお世話になっている(お世話してるのかも・・・・)師匠家へぶどうのお福分けに来た・・・・


「師匠お元気ですか?ぶどう持ってきました・・・・・師匠?」

「今しがた車でどこかへいきましたけど」

「あ!奥さんこんにちはお世話になってますあの頂き物のぶどう持ってきました」

「まあ!ありがとうございます♪すぐに帰ってくると思いますので上がってお待ちください」

「ありがとうございます。あ!帰ってきたみたい・・・・・ン 2CVの音か?」

「おお来とったか」

「師匠これは・・・・・・・・・・・・ラダ?」

「そうラダニーヴァじゃ♪」

「2CVの代車ですか?」

「あほ!どこの世界に2CVの代車にラダニーヴァ出す車屋がある」

「2CVをこれに変えるんや♪」

「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええっえ!」

「嘘でしょ?」

「わしは嘘と坊主の頭はゆったことがない!」

「いやいつも嘘ばっかやしずっと歳ごまかしてましたやんか」

「このクルマのデチャーパアングルは凄いぞ!走破性は最高や!」

「相変わらず人の話聞いてないなぁデパーチャアングルでしょ?言えてないし。
師匠の口から走破性なんて言葉が出てくるなんて悪夢やわ」

「悪夢は今までこのクルマを知らずに生きてきたことや」

「ラダのどこがいいんですか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ほら言えない」

「昔乗ってたクルマに似てるんや」

「どのクルマですか?」

「スバルのレオーネ・エステートバンとCX」

「レオーネ乗ってたんですか?CXはシトロエン?エンジンも直列と水平対向だしスバルはハイドロじゃないし・・・・」




このあと師匠は奥さんにこっぴどく怒られラダを返しにいきました。

なんでも2CVのオイル交換にいったらラダニーヴァがタイヤ交換で来てて、

店裏の急斜面を助手席に乗せてもらって登ったらスイッチが入ったらしい。

ボンネットを開けたら昔乗ってたレオーネやCXのように、

エンジンの上にスペアタイヤが乗ってて懐かしくて欲しくなったらしい・・・・・





「師匠・・・・・・・・」















スチュードベーカー コマンダー スターライナー【Studebaker Commander Starliner】映画(鳥)

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昼間ちょっと時間が出来たのでサボッて映画を見ようと《ここが自営のいいとこ♪》DVDをごそごそ・・・・

「何にしようか~な・・・・お!  鳥」

実はアルフレッド・ヒッチコック監督の【鳥】はいい大人になるまで怖くて見ることができなかった映画・・・・・・


まだいたいけな小学生の頃・・・・・

そういう時は間が悪いもので親は用事で出掛け家には一人っきり。

テレビをつけると“日曜洋画劇場”。

解説の淀川長治さんが・・・

「はい、こんばんわ今日はアルフレッド・ヒッチコック監督の鳥。怖いですねぇ・・・」怖いを連呼する淀川さん・・・

「なんで鳥が怖いんや?」

丁度ウルトラQや怪奇大作戦ちょっと怖いものがテレビで流行っていた小学生時代。

「やった鳥見よ!」

扇風機を横に持ってきて家で一番大きなコップに大好きなオレンジジュースをなみなみと入れ準備万端。

映画の序盤は・・・

「怖ないやん?なんにも出てこうへんやんか・・・」

折しも怪獣ブーム真っ盛りあさはか私は“鳥の怪獣”か何かが出てくるくらいに考えていた。

【今考え見れば鳥の怪獣が出てくるくらいなら淀川さんが怖い怖いと連呼するわけない】

最初は些細な変化・・・

カモメにつつかれ怪我をするヒロイン・・

少しづつ数が増えていく鳥たち・・

目に見えて凶暴化していく鳥たち・・・・

空を覆う黒い鳥・鳥・鳥・鳥・・・・

BGMの無い画面に不気味に聞こえる羽音・・・


怖い

理由の分からない鳥たちの人への攻撃・・・・

怖い

日常が少しづつ壊れていくガキンチョには強烈すぎた大人の恐怖・・・

その頃には扇風機の風も鳥の羽音に感じてビビリまくり。

鳥に目玉をくりぬかれるシーンから見渡す限りの鳥の群れの中を脱出するクライマックスシーンは正しくトラウマ。




「鳥でも見るか」

棺おけに片足突っ込んでいるおっさんですからさすがに怖くはないけど・・・今日も一人か・・・

見始めて気になったのがヒロインのクルマ。

シルバーメタリックのアストンマーチンDB2/4ドロップヘッド・クーペ。

好きなクルマだけど綺麗なティッピ・ヘドレンが乗るにはいささか顔がいかついような・・・

鳥に襲われるシーンのためにコンバーチブルは必然だろうけど、

「紫にグレーのトップのスチュードベーカー・スターライナーあたりが似合うだろうなぁ♪」

なんて想像していたら・・・カミさんが帰ってきた。

「鳥はまた今度か・・・」

DVDを取り出す・・・・・・・・・・

ホッ♪



ピアジオ アペ【Piaggio Ape】懐かしい友を思い出す・・・・・

 ape.jpg
不思議なものですぐ近くに住んでいながら30年以上会っていなかった友達とショッピングセンターでばったり会った時の会話。
以下「」は私、『』は友達T。

『久しぶりやな!』

「本当久しぶり!顔見んからどっかよその県におるんやと思とった」

『ずっと桑名に居るて、休みが不規則やからな』

「今何やっとんの?」

『調理の仕事や』

「オーナーシェフか?」

『いやそんなええもんやない。しがない雇われコックや』

「休みは何しとるの?」

『家族と休みが合わんからもっぱらテレビのお守や。最近懐かしいイタリア映画やフランス映画に嵌まっててな。
ジャン・ギャバンやリノ・ヴァンチェラそれに【昨日・今日・明日、ひまわり】ソフィア・ローレンええわぁ♪】

「おまえ小学生のくせにソフィア・ローレン大好きやったもんな」

『懐かしいクルマも出てくるしなシトロエンのDS、2CVにチンク・・・そういえば3年生か4年生のとき転校してきてまたすぐに居なくなった・・えぇ・・・と』

「I か?」

『そうそう I あいつクルマのことよ~知っとったな。仲良かったけど連絡あるんか?』

「あれっきりやな・・・・・」

『そうか・・・・ええ子やったけどなぁ。イタリア映画見てると必ず出てくるちっこい3輪のトラックあるやんか?』

「アペか?」

『おっさすがクルマ好き!あれが出てくると I 思い出すんや小さくてにぎやかで一生懸命で・・・・
けど一人で居るとなんや寂しそうで妙にダブルんや・・・寂しそうで・・・・何しとるんやろ?
半端ないクルマ好きやったからクルマの設計やってるんと違うやろか?』

「どうやろあいつが設計やっとったら今頃もっと面白いクルマがイッパイ走ってるんとちゃうやろか」

『そうやな I が作ったクルマなら俺欲しいわ!きっとアペやったっけ?みたいに小さくて元気で面白いクルマやろな。
乗るだけで陽気なイタリア人♪』

「・・・・・・・ええやろな」

「お前さ・・」

『おかーちゃん来たから行くわ。近いうち一杯やろうに♪じゃな』

「あ~あ行ってしもた変わらんなぁ♪」




しかしTよ、小学生でソフィア・ローレンてどうよ♪



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松岡信男

Author:松岡信男

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