フィアットX1/9【W氏の初恋】

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世の中には男を惑わす妖艶な女性がいるもので・・・・

これは30年ほど前まだ名古屋に勤めていたころのお話。

インテリアメーカーの企画にいた私は新製品のカーテンやカーペットの撮影のため、

とある撮影スタジオに毎日出向いていました。

セットの組み換え、照明の変更、商品の確認、ディスプレー・・・・。

「OKです!」

忙しくも楽しい一日が終わり片付けていると・・・。

チーフカメラマンのWさんがピースの箱から2本取り出し私にも勧めながら・・・

こう言った。

「恋をしてしまったんですよ」

「えっ?」

火をつけたばかりのピースが口から飛び出した。

「恋?」

「はい恋です・・・・・これは恋でしょう」

もう片付けなんて誰かにまかせて、と言うかどうでもいい。

「相手は?相手は誰です?」

Wさんは確か3つか4つ年上でまだ独身のはず・・・

私もまだ一人この手の話には猛烈に関心があった・・・当然飲み会。

師匠も誘って3人で楽しく。

【本当は自白させるのが目的】

「手荒い真似をしてでも吐かす!」サンタナに乗って現れた師匠は言った。

Wさんの運命やいかに・・・・。



宴もたけなわ適当に酔いも回りいよいよ・・・

「誰なんですか?教えてくださいよぉ♪綺麗な人ですか?」

「美人でスタイル抜群」

「うお~本当ですか」

Wさんは普段からモデルさんと仕事する機会が多い、とんでもなく綺麗な人もいるその中の一人か?

「誰ですか?ヒントくださいよ、私も知ってる人ですか?」

「イタリア人」

「イラリア人????????????」 ろれつが回ってない。

「日本の女の子じゃないんですか?美人でスタイロ抜群でイラリア人?」

ここまで沈黙を守っていた師匠が・・・・ゆっくりと目の前のビールを飲み干して言った。

「クルマやな!」

「クルマ?」

そうWさんが“恋した”のはクルマだったのである。

想像できないかもしれないが昔はクルマに“恋した”ものである。

続く。
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